2月20日(月)
DAY??
日付変更線を通過
≪失われた一日〜日付変更線を通過≫
この船旅で、2月20日(月)は、存在しないのだが、そのあたりを。
フィジー諸島あたりを経度180度(東経・西経)の線が通っている。この線の界隈を日付変更線(International Date Line)が走っており、今回の旅では、サモア諸島とフィジー諸島の間である。この線を、東から西に越えるときには、24時間遅らせる、西から東に越えるときは24時間進める、という時計の操作をすることになっている。こう言われてみると、わかった気もするが、何となく、しっくりこなかった。これまで北アメリカに飛行機で行くと、『昨日に戻った』ということは体験していたが、なんだか実感が持てないでいた。
この話は、そもそも、マゼランの艦隊が初めて世界一周して、母国に戻ったときに、航海日誌の日付が1日足りない、という話が有名である。
『俺の2月20日は、どうなったの?』と素朴に聞きたい気分である。
さて、飛行機で行くと、なんだかだまされたようだが、船でゆっくりこの線を越えていくと、何となく実感できる。マゼランたちの『失われた1日』はどこにいったのだろう?
それは、1日=24時間、と考えると、謎になってしまうのだが、日の出から、次の日の出までが1日である、と考えると、解決する。マゼランたちは、西に15度進むたびに、1日を25時間で生活してきたのだ。その1時間が24個積もると、1日になる。失われた1日は、1時間ずつに分けて、生活していたのだ。祖国の人たちは、1日24時間で暮らしていた。だから、決して時間は失われていない。失われたのは、日、なのである。
今回の旅でいうと、東京にいる人から見ると、私は東京を出てシカゴに着いたときに、1日を24+24-14=34時間で送り、マイアミに行ったときには23時間で送り、その後、23時間、25時間と繰り返したのち、南太平洋に出ると、毎日25時間で過ごし、昨夜、あっと言う間に0時間で一日過ごして、『余っていた分を一挙に解決し不足状態になって、もう少し西に向かい1日25時間をあと3回送ると、東京の人と同じ時間に戻る』ということになる。
いずれにしても、1日=24時間、と考えると、謎のままだ。
飛行機で飛んでしまうと、この当たりがよくわからないが、船の早さなら、実感できる。これも船旅であろうか。
<<拡大した写真は後日UPします。>>