2月9日(木)
DAY35
終日航海
≪海里:ノーチカルマイルとノット≫
昨日に引き続き、イースター島へ向かって終日航海。経度は西経90度を越え、もうすぐ100度。総航行距離は10000海里を越えた。風は吹いているものの、天気はよい。気温も上がり20℃を越えてきた。Sea Stateも1に戻り、静かな航海である。太平洋(Pacific Ocean:ラテン語でMare Paceficum 平和の海)の名の通り、広々と水平線が広がっている。海の色は「蒼い」という表現がぴったりする、深い青だ。
イースター島への距離が800nm(海里、ノーチカルマイル、Nautical Mile、1852m)以下となった。この船は、18kts(ノット、時速18nm、nm/h)で走っているので、あとざっと20数時間ということになる。海上での距離は、nmが基本で、1時間に1nm進むのが1ノット(kts)というのが海上の基本単位だ。kmにすると18knt≒33km/hでこれは、自動車が徐行してのスピードだから、意外と速い。
日課は同じ。朝7時からウォーキング。気温が上がったせいか、長袖では汗が出てくる。日が昇ったばかりだ。
シャワーの後朝食。
昼まで読書。昨日の続きで、「宮部みゆき責任編集・松本清張傑作短編コレクション上」の続き。「昭和史発掘」と「日本の黒い霧」についての若者に向けてのコメントは、なるほど、こういうことなのか、と納得。日本に占領時代があったこと、戦前は報道の自由もなかったこと、などの知識を喚起して、この2作の意義を述べる。高校生大学生が知っておかなければならない、日本現代史を学ぶおもしろい教材として、つかえそうだなあ。
昼食は、3回目の、モンゴリアンクックアウト(中華鍋の屋台が並ぶ材料選択制中華炒め料理)で、ヤキソバとチャーハン。
午後からWebの更新作業。その後、m4aのファイルからmp3の作り方を発見。わかってみれば何ともないことだが、Webで自由に検索できない(高い!)環境では、なかなか手間がかかる。iPod が動かなくなったときに、電子辞書で音楽を再生できるようになった。
その後、読書続き。
夕食時間になる。蟹の前菜、スープ、OPAKAPAKAという白身魚のカレー風味ソテー。おいしかった。
昨夜古新聞で作った入れ子の箱が好評だった。
部屋に戻ると、船会社の社長によるカクテルパーティーの招待状が来ていた。なるほど、パーティーの正式な招待状というのは、こういう風になっているのか、と感心。No R.S.V.P.required (返事は無用)などと書かれている。
さて今日の美術品は、オランダの彩色銅版画。これは中央階段の踊り場ごとに展示されていて、古のオランダの町並みや港の風景などが描かれており、細々したものを見るのも楽しい。
13192歩