2月1日(水)
DAY27
南極クルーズ第3日
≪南極V 遙かに続く山脈・さらば!南極海≫
船は停泊したままであまりの静けさに、今日は寝過ごしてしまい7時45分起床。船室内と船室外の寒暖の差が激しく、体がなかなかついてこれず疲労がたまっているようだ。が、1時間歩いた後朝食。
船は動きだし、ビスマルク海峡を西に進んでいる。後ろに天気がよくなりかけた南極半島(Antarctic Peninsula)が見えている。右にずーっと行ったところが、大陸本体。雪を戴いた山脈が遙かに続いている。「未踏峰」だらけなんだろうなー、と思わず考えてしまう。地図で見ると、ひげが生えている程度のこの半島でさえ途方もない山と雪、氷河の世界であるので、大陸本体はどれほどの規模になるのか、想像もつかない。
船室に配られていた、船長発行のAntarctica Certificate(南極証明書)に縷々述べられているが、大陸としては、アジア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカに次ぐ5番目の大きさで、ヨーロッパやオーストラリアより広い。1400万kuというから日本の面積の40倍近い大きさである。
昼までアンバース島の周辺にいたが、予定のコースが変わったようで、パルマー基地は経由せずに、これから800kmの幅のドレーク航路を北へ向かい、南アメリカに戻る。さらば南極海!一昨日から、驚きの連続であった。
思うに、小学生の頃、「鯨を追って」とかいう、南極捕鯨の話が国語の教科書にあったように覚えているが、その頃には、身近であった話題も、捕鯨の禁止、鯨が食卓に上らなくなる中で、次第に遠い世界に話になってしまったようだ。まさか、ここに来ることになるとは、夢にも考えていなかった。
明日は、南米に戻り、ホーン岬からビーグル海峡を進むことになる。
夕食は、キノコのパテ、コンソメスープ、チキン胸肉。
この時間に、鳥の群れが船とともに飛び回っている。これは、Cape Petrel(ケープミズナギドリ)という羽の長さ86cm、南極半島付近で巣を作る鳥。30羽くらいで群れを作り船についてきている。外気温2℃、GPSによると、日没は21:09、日の出は03:59だとか。
12354歩