3月2日(金)


DAY56
終日航海

≪船の上で物理実験≫

 船は、オーストラリアの北、ヨーク岬半島に沿って北上。グレートバリアリーフと言われる一帯を航海の後、トレス海峡(Torres strait)を通り、アラフラ海へと進んでゆく。

 朝6時起床、ウォーキング開始、日の出は6時30分である。積雲が至る所にわき出しているが、その合間を縫って、美しい日の出の光景を見ることができた。海は静かで、風もなく穏やかである。

 トレス海峡に入る手前が珊瑚海(Coral Sea)、半島の先端ヨーク岬の先にあるハモンド島(Hammond Island)木曜島(Thursday Island),プリンスオブウェルズ島(Prince of Wales Island)の北側をまわり、海峡を通過する。
 木曜島というのが、真珠貝の採取で戦前から日本人の潜水夫たちが活躍していたことを、シドニーで購入した本「カウラの突撃ラッパ」で知った。同時に、このあたりまで、第2次世界大戦の初期に、日本軍が進出していたことも改めて知る。

 朝食の際に、この船に乗り組んで働いている美容師の、NAOさんと同席。少しお話をする。オーストラリアの美容の学校で学び、ロンドンの美容の会社に勤め、この船に派遣されているとのことで、話のスケールの大きさに驚く。先週末の日本人5人の会食について話すと、残念がっていた。現在、この船の日本人は、知る限りでは、ロサンゼルスと板橋の姉妹、私、NAOさんの4人である。

 船は、左舷に島を見ながら進んでゆく。このあたりは、海の色は、緑である。海の深さ、温暖なので生物の多さなどが影響しているのだろうか。

 さて、今日は、ただデッキを歩くだけでは能がないので、GPSを使って、「物理実験」?を行った。GPSは地球に対して動く速度を測定できる。船は進んでいる。GPSで速度を測ると、36km/hくらいだった。GPSを持って、この動く船のプロムナードデッキを4km/hの早さで歩く。船の後方から前方に進むと約40km/hと早くなり、前方から後方へ進むと、約32km/hと遅くなり、理論通りの速度が表示される。当たり前のようだが、ここで、進むのが人ではなくて、光だったらどうなるか?というのが、アインシュタインの特殊相対性理論の入口になっている実験なのだ!これまで、頭の中ではわかっていても、なかなか実験となると、「動いているものの上で方向を変えて動いて速度を測る」などはできなかったが、今回できた。(ちなみに、光の場合は、どちら向きに動こうと同じ速度だ、というのが特殊相対性理論の結論)

 午後から読書。吉川英治の「三国志」(旧版文庫では8冊、新版文庫では5冊、4000ページくらいある)のなかなか読めない大部の本を読了。前に読んだのは、何十年前のことだろうか(誰のか記憶にない)こう言うのも、時間が有り余る船旅の良さかもしれない。改めて読むと、三国志というのは、前半が、劉備玄徳、後半が諸葛孔明の物語なのだと再確認。

 夕食は、テリーヌ、スープ、白身魚のソテー。
 部屋に戻ると、Great Barrier Reef Certificationなる書類が・・・。

シドニー滞在中使った通貨 800−78.45=721.55A$
             カード 95.17US$+120A$+265A$

13323歩

<<拡大した写真は後日UPします。>>
 

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