2012、8、14-19
8月14日夜から19日まで、山の会会員6名で、北アルプスの奥地、黒部川源流を回ってきた。
コースは、次の様であり、車中1泊山小屋4泊である。
8・14 夜11時池袋発の夜行バス富山行きの3列席のバス。
8・15 富山からジャンボタクシーで折立、ここから太郎平小屋まで
8・16 太郎平から薬師沢小屋を経て、黒部川の河原を下り、高天原峠までいく大東新道、そして、高天原山荘泊。ここから20分で、秘湯高天原温泉がある。
8・17 高天原峠に登り返し、雲の平を経由し、祖父岳に登り、岩苔乗越を経て水晶小屋泊。
8・18 水晶岳を往復し、ワリモ岳・鷲羽岳を経て三俣小屋を経て双六小屋泊。
8・19 双六から弓張乗越で槍穂高連峰の映る鏡池、秩父沢を経て、林道、ワサビ平小屋で冷たい素麺の昼食、そして新穂高バス停で温泉に入りバスで帰京であった。
黒部川源流地域の見所を全部回ったという「欲ばり」山行であった。
では、いくつかのポイントを見てみよう。
1)大東新道
大東新道は、薬師沢小屋からA沢まで黒部川の河原をすすみ、ここからゴルジュのため通れないので、B沢を詰めて、C沢・D沢・E沢の上部をトラバスし、標高2300mの高天原峠に至る道である。黒部川の河原を通るため、黒部川が増水している時は通行できない。また、A沢からB沢の間にはへつりがある。ハシゴも何個もあり、道も整備されているとは言えない。我々が通過したこの日、すれ違った登山者は2名、追い越された登山者は1名であった。
2)高天原温泉
高天原温泉は、高天原山荘から2、30分の温泉沢にある、天然の温泉である。すぐ上の沢が泉源で、男女別の浴槽と着替え小屋、露天の浴槽がある。もちろん無料。秘湯の名にふさわしい温泉である。
3)雲の平
雲ノ平は、黒部川が周りを削っている台地。周りは、薬師岳、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、赤牛岳に囲まれた、高山植物の豊富な台地である。
4)水晶岳・鷲羽岳
水晶岳、別名、黒岳。2986mと、ほとんど3000mの北アルプスの中央部にある山で、深田100名山の一つでもある。我々が頂上に立った日は、北方には、白馬岳や五竜、鹿島槍の後立山連峰や立山、剣岳などの、北アルプス北部の山々や、槍・穂高、笠ヶ岳などの南部の山々、さらには南アルプス、富士山まで見えていた。なお、ここから写真を取ると、日本1、2、3の山を一コマに収めることができる。
また、鷲羽岳も、2965mの高山であり、深田100名山の一つである。山頂直下には、元は噴火口であった鷲羽池が見事である。
5)雷
三俣山荘を出発した後の11時30分頃から雷が鳴り始め、稲光が光り、大粒の雨がふってきた。ちょうど、這松の中のえぐれた道にさしかかったので、1時間ほど退避した。1時間後に雨は止んだが、雷鳴はやまなかった。南の槍ヶ岳方面で続いていた。結局2時過ぎまで雷鳴は続いていた。
6)弓折乗越・鏡池からの槍・穂高連峰
双六小屋を出てからしばらく行き、稜線に出ると、左手に、槍・穂高連峰のシルエットが見事である。特に、花見平の雪田は遅くまで残る。
7)秩父沢
鏡平からワサビ平に降りる途中、秩父沢を通過する。雪解け水が心地よい休憩適地である。昼食時間でもあり、素麺をいただくと、最高。