はじめに
2015年7月初旬に、10日間ほど、オーストリアアルプスのチロル地方の山旅を山の会の仲間10人楽しんだ。 そのときの、記録と写真である。ザンクトアントン(St.Anton)
成田11:20発のオーストリア航空52便でウィーンへ、ここからOS901便でインスブルック18:15着。空港からバスで、インスブルック中央駅へ、そして、鉄道でザンクトアントンに21時、予約していたアパートには10時前。長旅であった。翌日、リフトを乗り継ぎカパル山に。快晴の天候のもと、アルプスの鋭い岩峰と残雪を見ながら、高山植物の咲き乱れる道を下る。花、花、花の山道であった。なお、他のチロルの多くの町もそうだが、ザンクトアントンでは、この町の宿泊者に、リフトやバスに無料で乗れるカードを配っており、これを利用した。これは、とてもいい制度である。
レッヒ(Lech)
レッヒはザンクトアントンからポストバスで30分の所にある、高級リゾート地。ここには2泊してハイキング。1日目は、オーバーレッヒ(OberLech)からケルバー湖(Koerbersee)、カルベレ湖(Kalbelesee)までのコース。途中、石灰岩地形のドリーネを通る。牧草地の中の楽しいハイキングコース。ケルパー湖のほとりで昼食のあと、カルベレ湖のさきからバスでレッヒに戻る。時間があるので、Rifikofにロープウェーで往復。山上のレストランで、エーデルワイスの鉢植えを見ながらビールで乾杯。
2日目は、ホルマリン湖(Formarinsee)までバスで行き、約2時間かけて湖を一周。
オーバーグルグル(Obergurgl)とホッホグルグル(Hoechgurgl)
エッツタール(谷)にあるセルデン(Solden)に移動。ここを拠点に、いくつかのコースを歩く。まず、はじめは、谷の一番奥のオーバーグルグルとホッホグルグル。オーバーグルグルでは、リフトの終点のホーエムート(HoheMut)2653mに行き、イタリア国境の山々と氷河を見てから、U字谷の底まで歩き、町まで戻るハイキング。
さらに、ホッホグルグルに移動し、ホッホグルグルバーンで2つのリフトを乗り継ぎ、最後の15分のハイキングで、ヒンターヴァルムコーゲル(Hinter Wurmkogel)3082mの十字架のあるピークへ。ここは、イタリアのドロミテとの国境近く。東側はドロミテの山なみ。
セルデン(Soelden)
セルデンは、エッツタールのちょうど真ん中あたりにあるリゾート地。ここでは、一日は天気が良くなかったので、半日休み、午後からは、ガイスラッハコーゲルバーンに乗って、3056mのガイスラッハコーゲル(Gaislachkogel)の頂上へ。下は曇っていたが、ロープウェーで上に行くと、雲を突き抜けていた。ここからはエッツタールアルプスの山々と、谷底の町が見える。
もう一日は、バスで、ティエーフェンバッハ(Tiefenbach)へ。ここは標高が2700mもある山の中。ここからゴンドラで、ティエーフェンバッハコーゲル3234mに行く。ここは氷河の真ん中で、冬はスキー場になっている。まわりは、3000m級の山に囲まれたピーク。
インスブルック(Innsbruck)
インスブルックに移動。ここは、北も南も山脈に挟まれた谷底で、「イン川に架かる橋」という名の、ローマ時代からの古い町で、ハプスブルグ家のオーストリア帝国の重要な都市であった。この町を拠点に、いくつか歩く。インスブルックの南東にある、トュルフエスから長いリフトを乗り継いで、ツィルベンヴェーク(Zirbenweg)から、標高2000mの丘を右にインスブルックの町を見下ろしながら、パッチャーコーフェル(Patscherkofel)までのハイキングコースは、快適な遊歩道であった。
終点の、パッチャーコーフェル駅のすぐ下には、インスブルック大学の高山植物園があり、ちょうど花盛りで、一見の価値があった。
スチューバイタールのザルツェナウヒュッテ(SalzenauHutte)に泊まる。
チロル地方の山小屋生活を体験するために、スチューバイ谷の奥にある、ザルツェナウヒュッテ(SalzenauHutte)に泊まった。インスブルックから、バスで1時間半。スチューバイ谷の終点の一つ手前のバス停Salzenauhutteから2時間あまりの登りで2191mのヒュッテに着く。標高差700mの登り。 始めに川を渡り、針葉樹林の中を登る。U字谷の壁の道だから、急である。蛇行しながら高度を上げ、300m登ると、ザルツェナウアルム(SaltenauAlm)。ここは平らな土地が広がって、牧草地になっている。正面には、大きな滝がかかっている。
さらに、急な道を1時間も上ると、ヒュッテ。大きなきれいな建物で、今年リニューアルしたらしい。一休みのあと、往復1時間ほどかけて、標高2328mの氷河湖 Blaue Lackeに行く。
宿には水洗トイレの他、シャワー(2ユーロ)もある。夕食は、ちょっと予想外れ。これまでヨーロッパの山小屋では、泊まり客に同じメニューの夕食が出されてきたが、ここの山小屋は、客により出るものが違う。我々の所には、米料理が出た。「あの肉がうまそうだったな−」とがっかり。ドミトリーに泊まったので、カイコ棚のベッド。一人分はそこそこ広い。
夜中におきると星が出ていた」。夜が明けると、晴。朝食を済ませてから下山。インスブルック行きのバスで帰った。
ゼーフェルト(Seefeld)
インスブルックから列車で30分、ゼーフェルトに行き、ロスヒュッテからケーブルカー、ロープウェーに乗り継ぎ、ゼーフェルトヨッホ(SeefaldJoch)からゼーファルトシュピーツェ(Seefeldspitze)までの「天空のパノラマコース」を歩いた。地図
Innsbruck Stubai-Sellrain Brenner 1:50000 : freytag & berndt :ISBN 9783850847537
Oetztal 1:35000 mayr :Soelden 観光案内所で購入
mehr raum mehr zeit :Lech 観光案内所で購入